IOSを導入したいが印象操作が難しそう
教員と学生の皆さんに協力いただき、従来の「アルジネート印象」と、新しい「口腔内スキャナによる光学印象」の作業時間を比較する実験を行いました。口腔内スキャナによる光学印象は、チェアタイムを大幅に削減し、術者の業務効率を飛躍的に向上させる極めて有効な手法であると結論付けられます。患者様の負担軽減にも繋がり、今後の歯科医療において有用性の高い技術であると考えられます。
※ 日本歯科衛生教育学会学術大会
第10回 口腔内スキャナーによる光学印象法の有効性
第11回 口腔内スキャナーによる光学印象法の有効性 第2報
にて発表
印象採得の所要時間
教員平均
- アルジネート印象採得
- 7分33秒
- 光学印象採得
- 2分
生徒平均
- アルジネート印象採得
- 7分34秒
- 光学印象採得
- 2分41秒
64.5%
短縮
光学印象は容易に行えましたか?
参加者の78.5%が
容易だったと回答
光学印象印象は有用であると感じましたか?
参加者の97%が
有用に感じたと回答
導入費用に不安がある
スキャナを導入して役に立つだろうか
口腔内スキャナーは、単なる印象採得の代替装置ではありません。
それは、医院のワークフロー全体を最適化し、時間的コストを削減して診療効率を飛躍的に高めるための経営ソリューションです。
アナログプロセスに起因していた様々な制約から解放されることで得られるメリットをご紹介します。
患者様の負担軽減・チェアタイムの短縮
-
デジタル印象採得では従来の印象材を使用しないため、嘔吐反射や不快感が大幅に軽減されます。
撮影は平均3~5分で完了し、患者様の負担とチェアタイムを同時に短縮できます。
技工物の精度向上
-
CAD/CAMや3Dプリンタの活用により、クラウンやインレーの平均誤差は0.03~0.24%と非常に高精度(全顎水平誤差50μm未満)を実現します。より正確な適合が得られます。
プロビジョナルからファイナルへの
スムースな移行-
デジタルデータ管理により、プロビジョナルからファイナル補綴までの設計変更・複製がスムーズに行えます。再採得や再作製のリスクも大幅に低減されます。
全顎治療の精度向上
-
口腔内スキャナーは全顎でも精度低下が少なく、鋳造収縮がないため患者様ごとに最適化された包括的治療計画の立案・実行が可能になります。
印象材・石膏不要で院内衛生環境の向上
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印象材や石膏の廃棄物が出ないため、院内の清潔・衛生状態が大幅に向上します。これにより感染リスクも低減され、より安全な診療環境が実現します。
金属使用料・消耗品コストを大幅削減
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従来比で印象材・石膏のコストが実質ゼロになります。また、技工物製作工程の効率化により消耗品全体のコストダウンが可能です。
配送・模型管理が不要に
-
データの即時共有・保存により模型配送の手間と紛失リスクがなくなります。さらに、院内の物理的な保管スペースも不要になり、スペースの有効活用が可能になります。
73.5%
短縮